4月24日金曜日、新型コロナウイルスについての加古川市の緊急経済対策・生活支援策が岡田康裕市長の記者会見で発表されました。
7.5億円の規模となり、加古川市としてけっこう大きな決断ではないかと思います。
加古川市のホームページや市長のTwitterでも情報が提供されています。
かこがわノートでも、どういう内容か市のホームページや市長の発信内容を元にまとめてみます。
※引用元は上記の加古川市ホームページ、および岡田市長のTwitterです。
1.市民の暮らしを守る
新型コロナ感染症総合窓口の開設
新型コロナウイルス感染症に関する様々な問い合わせ等に対応するため、総合窓口を開設するとともに、新たな組織として「新型コロナ感染症生活支援課」を立ち上げる。
4月27日月曜日から始動するそうです。
医療体制の充実
予算額 3000万円
新型コロナウイルス感染症対策に取り組んでいる加古川中央市民病院を支援する。
加古川中央市民病院の備品、機材購入を支援するそうです。市長のTwitterでは中身に触れられていました。
帰国者接触者外来を外で実施するためのコンテナハウスの設置や、感染者や感染の可能性がある患者に手術を行う際の電気メスから出る煙の排煙装置、病棟をエリアをより安全に区切るための簡易陰圧装置なども含まれております。
医療従事者への支援も。
また、加古川中央市民病院に勤務される医療従事者の中には遠方から通勤される方もおられるため、神戸市より東のエリアから通勤される方が加古川市内で宿泊できるような宿泊費なども計上しております。
離職者への生活支援給付金を支給
予算額 2億円
新型コロナウイルス感染症の影響により、今年の4月から6月に離職した市民に対して、1月から3月までの収入を参考に最大10万円を給付し、生活を支援する。
学生も含め、パートやアルバイトで収入が途絶えた方も対象となるそうです。1月〜3月の平均収入額 or 10万円を上限ということです。具体的な制度設計が気になるところですね。
市民への周知の強化
予算額 280万円
新型コロナウイルス感染症に関する情報を広く市民へ周知するため、新聞折込チラシを作成し、配布する。
今回の発表内容を含めて、加古川市の支援策などをまとめたものになるのかと思います。
オンライン相談体制等の整備
予算額 200万円
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、タブレット等を購入しオンラインでの相談やWEB会議等に対応した環境を整備する。
いろいろな手続きや相談がオンラインでできると感染拡大の予防になりますね。
次亜塩素酸水の配布と備蓄品の補充、充実
予算額 3290万円
次亜塩素酸水の配布を引き続き行う。また、これまでに使用した災害用備蓄品を補充するとともに、避難所における感染症対策のための間仕切り等を購入する。
台風水害時などを想定した避難所の感染症対策なども含まれています。
国民健康保険における傷病手当金の創設
予算額 200万円
新型コロナウイルス感染症に感染した被用者等に対し、療養に専念できるようにするため、傷病手当金を支給する。
金額や対象など詳細が分かれば追記します。
安全な採用試験の実施
予算額 490万円
市職員の採用試験における受験生の安全確保のため、WEB方式による試験を実施する。
WEBでの採用試験はなかなか先進的な取り組みになりそう。
学校再開に向けた準備
予算額 930万円
新型コロナウイルス感染症対策による休校中の学校が再開した場合に備え、児童・生徒のための非接触型体温計や手指消毒液などを配備する。
学校での衛生体制は整えてもらいたいですね。
学校と子ども、家庭をつなぐ
予算額 3310万円
新型コロナウイルス感染症対策による休校中の間、郵便を利用して、連絡や家庭学習課題をやり取りし、学校と子ども、家庭をつなぐ。
今は先生方が個別にポスティングしてくださっていますが、子ども側からの提出もできるようになりそうですね。
インターネット等による家庭学習の支援
予算額 1180万円
新型コロナウイルス感染症対策による休校中の児童・生徒が、家庭においてインターネット及びパソコン等を使用して学習できるよう、学習支援用のコンテンツを提供する。
学習支援は助かります。どういう内容なのか早く知りたいところです。
インターネットトラブルから子どもを守る
予算額 15万円
新型コロナウイルス感染症対策による休校中の児童・生徒がインターネットによるトラブルや犯罪に巻き込まれないよう、インターネット上のパトロールを実施する。
ニュースでも危険なケースを観ました。なかなか難しそうではあります。
特別定額給付金(仮称)の支給
予算額 266億2500万円
新型コロナウイルス感染症の影響を受けている世帯を支援するため、世帯構成員1人あたり10万円を支給する。
これは国の給付金ですね。予算も市のものとは別枠です。申し込み方法などが分かればお伝えしていきたいと思っています。
子育て世帯への臨時特別給付金の支給
予算額 3億7500万円
新型コロナウイルス感染症の影響を受けている子育て世帯を支援するため、児童手当受給世帯に対し、児童1人あたり1万円を一時金として支給する。
これも国の給付です。
内定取消者の任用
予算額 3600万円
新型コロナウイルス感染症の影響により内定が取り消された方を市が任用する。
市長のTwitterで「・就職内定取消者の雇用(1年間)・市役所の来春の採用時に内定取消者枠の創設」と書かれていました。
2.地域経済を支える
クラウドファンディングの活用を支援
予算額 2000万円
新型コロナウイルス感染症の影響を受けている市内の事業者が、クラウドファンディングにより新たに資金調達を行う場合、返礼品として支援者へ送付するチケット等に上乗せするプレミアム相当額に対し補助をする。
飲食店などで活用されている手法ですね。営業再開したときに使える食事券を購入して応援してもらうようなクラウドファンディングが対象となるようです。20%分のプレミアムを補助するそうです。
テイクアウトでウェルピーポイントを付与
予算額 350万円
ウェルピーポイント加盟店の端末使用に関する固定経費等を支援するとともに、「テイクアウトかこがわ」の参加店を利用してテイクアウトを利用した人に50ポイントを付与する。
テイクアウトかこがわの参加店舗はまいぷれのHPから確認できます。
小売業・飲食店等の新たな補助制度を創設
予算額 2億2000万円
新型コロナウイルス感染症の影響による売上の減少に伴い、固定経費の支払いが困難となった賃貸で営業している小売業や飲食店等を支援する。
「小売業や飲食店(賃借の方)へ10万円を補助(売上減の要件あり)」と市長のTwitterに書かれていました。
飲食業者支援クーポンを全戸配布
予算額 3600万円
新型コロナウイルス感染症の影響により売上が減少している飲食業者を支援するため、市民会館前での弁当の販売場所の設置や、クーポン券付きチラシを配布し、そのクーポン費用を負担する。
「テイクアウトやデリで利用できるクーポン(500円程度)を全世帯へ配布」ということで、利用を促すことができそうな施策です。飲食店の支援と考えるといい方法なんじゃないかと思います。
就職説明会LIVE配信
予算額 85万円
新型コロナウイルス感染症による影響下においても、就業の機会や中小企業の新規雇用を確保するため、就職説明会をLIVEやオンデマンドにより配信する。
企業の採用を支援するものとなりそうです。
休業要請事業者への支援(兵庫県と協調)
予算額 1億1500万円
国及び県の緊急事態宣言に基づく休業要請の対象となった中小法人や個人事業者に対し、経営継続支援のため、県と協調して支援金を支給する。
兵庫県が実施するもので、市の負担が1億1500万円です。「例)飲食店等は中小法人30万円、個人事業主15万円を支給。」と市長のTwitterで触れられています。
3.その他
議会費の減額
3330万円の減額
市議会より、市税等の歳入の減少が見込まれることや、市民生活の不安を払拭するための支援策の予算を確保する観点から、令和2年度における議会費を減額することについての申し入れを受けました。
6月1日から6ヶ月間議員報酬を10%減額することなどが決まっています。
特別職報酬の減額
460万円の減額
特別職の報酬を10分の1、6か月間減額します。
特別職としては市長や副市長などが対象となります。
在宅勤務の実施
職員の感染防止に努めるとともに、万が一、職員に感染者が発生した場合であっても、市の機能が著しく損なわれることのないよう、在宅勤務を実施しています。
感染が出ないことが一番ですが、万一の事態に備えていくことも大事ですね。
また先着順ですが、新型コロナウイルスの影響で解雇や離職された方向けに市営住宅の提供も発表されています。
全体を見ると、大都市でない加古川市として、かなり思い切った内容なんじゃないでしょうか。
予算が多いわけではなく、市民目線で物足りないと思うこともあるかもしれませんが、こんなときだからこそ助け合っていけたらいいなと思います。