東加古川と土山の間、国道2号線沿いに新たにオープンした喫茶と画廊「CAFE gecko」。
食事やスイーツを味わいながら、展示も楽しめるギャラリーカフェです。
https://cafegecko.1net.jp/今回オープンしたことを知り、お店でお話を伺いました!
取材日:2020年6月23日 聞き手:かこがわノート編集部まさみ(佐藤正巳)
オープンの経緯
geckoがオープンしたのは2020年5月7日。
家の納屋を改装してオープンしたそうです。
約5年前から立花駅近くでTeToTeというカフェを店主の家族が経営していて、そちらとの関係も深いお店です。
https://www.facebook.com/tetote.cafe.tachibana/店主「去年の夏以降から準備をはじめました。
10月くらいに施工してくれそうなデザイン事務所の方に会って、安くあげる方法とか提案していただいて、そこから決まって進み出してって感じですね」
ロゴと店名はヤモリと月から
店主「お店のロゴはイラストレーターの安福望さんにお願いしました。川柳や短歌、詩に合わせて絵を描かれる方です」
安福望さんは食器と食パンとペンというアカウントでTwitterもしています。geckoのロゴについてもツイートされていました。
兵庫県加古川市にできた喫茶と画廊「gecko」のロゴを描きました。https://t.co/OLp3Pt1KiE pic.twitter.com/Dg2UQ90sPC
— 食器と食パンとペン (@syokupantopen) June 21, 2020
――店名のgeckoはヤモリという意味だそうですね。
店主「納屋を解体するときにヤモリが何匹か出てきたんです。
そのときに隣には母屋もあるし、家を守る、家の横のカフェでちょうどいいかなって思ったんです」
店主「安福望さんには展示もお願いしてたんですが、ちょっと延期していて、また近々geckoで展示していただく話もしています」
geckoのメニュー
――お食事メニューについて教えてください。
店主「メニューは日々変わるんですけど、カフェよりも食事で利用される方も多いですね。
TeToTeで出しているメニューも多くて、自家製のシロップもTeToTeと同じものです。
キッシュプレートとアップルパイは変わらずウチの定番としてやっていく予定です」
デザートメニューは別になっています。
最新メニューや期間限定メニューはInstagramで日々発信されています。
店主「コーヒーは近くのGASSEさんにオリジナルブレンドを作っていただいて、焙煎したてのものを出してます」
GASSEは土山のコーヒーのお店です。
https://www.gasse101.com/店主「紅茶は東京の業者さんで尼崎で出しているものと同じです。
カフェ開業の勉強をしているときに授業で使っていた紅茶がすごい良い香りで。そちらは茶葉をインドやスリランカの茶畑から直接買い取っているそうです。そのときに紹介していただいて、取引させていただいて、今回もお願いして入れているんです」
――尼崎の店舗でずっと出されている味なんですね。
店主「『これどこの紅茶ですか?』とよく聞かれるくらいなんですけど、その業者さんは卸専門で一般の方には販売していないんですよ」
アップルパイとアイスコーヒーをいただきました
おすすめメニューとアップルパイとアイスコーヒーをご用意いただきました。
店主「東京に住んでいたころによく通っていたカフェで出していたアップルパイを、僕が開業するときに教えていただいたメニューなんです。
パイとは書いてるんですけど、一番下がパイ生地、真ん中がりんごとサワークリーム、上がくるみ、シナモンバター、クランベリー、さらにその上に冷たいアイスを載せて、あったかいとつめたいが楽しめるようになってます」
アップルパイを教わったNoe Cafeは今はドールハウスのお店になっていて、カフェ営業はされてないようです。
あったかさと冷たさの混ざった、初めて食べるアップルパイの味でした。くるみの食感もザクッとして楽しい!
定番メニューになるのも納得です。ごちそうさまでした。
geckoの内装や外観
geckoの店内は、天井近くの梁が納屋の名残を感じさせる内装になっています。
――梁が立派ですね。外から見たときに四角い屋根になっていたので建て直したのかと思っていました。
店主「三角屋根だと母屋の一部のようで、趣味でやっているお店のように見えるので、店舗と母屋の区切りをきちんと分けたくて四角くしたんです。内装は納屋の趣きを残したままで」
店主「たまたま尼崎のお店にいらっしゃってる、設計事務所にお勤めの女性のお客さまが『図面引きますよ』と言ってくださって。
このあたりは尼崎のお店と似てるんですよ」
店主「実際の施工は加古川駅北のDoi Design office(ドイ デザイン オフィス)さんにお願いしました。
そちらも去年始められたところで、かなり融通を利かせた対応をしていただきました」
Doi Design officeは頭文字を取ってDDoと呼ばれているそうです。
https://m.facebook.com/Doikoumuten/店主「これも本当は一つのテーブルで囲むような席なんですけど、セパレートできるテーブルになっています。今はそちらの壁際に寄せてるんです。
ギャラリーの展示や物販スペースとして使えるようにセパレートできます」
店主「くっつけて大きなテーブルにして、ワークショップなどもできるように想定しています。
そういう風に要望を言ってDDoさんに手作りしてもらったテーブルなんです」
――壁が白いのは絵などの展示がしやすいという理由もあるんですね。
店主「白で広く感じていただけるのと、清潔感。また、ずっといたくなるような場所、自宅以外の居場所として落ち着けるような空間にしたくて。お客さまはもちろん、働く人も落ち着くような。
お仕事や子育てで忙しいお客さまにちょっとゆっくりしていただけるような場所を提供できたらと思ってるんです」
ギャラリーについて
店主「『今月はこんな絵があるんだ』と身近に絵があることを楽しんでいただけるようなギャラリーにしたい。
自分が見たい絵を作家さんにお願いしてお客さまに共感していただいたりとか、自分が好きなものに囲まれて、それがお客さまに共有してもらえて、居心地のいい場所だったと思ってもらえるような。
まずは自分たちが居心地の良い場所。お客さま目線によりすぎて、意外と期待通りの反応が得られないよりも、自分たちが居心地の良い場所を考えるのを第一にしようと。
どういう絵が観たいとかもそうですね。
ギャラリーを使っていただく作家さんのファンの方も来ていただける、近隣の方だけでなく認知していただけるような、気がつくとそういう側面もありましたね」
ギャラリーはレンタルスペース的な位置づけというよりは、作家として展示を経験されているような方にお願いするそうです。
店主「『この店ならこういうのを見せてくれるよ』と店主としての好みというか、ゆるぎないものを示せると思います。
気がつけば『そこの展示いいのやってるよね』と近隣の方にも『こういう作家さんいるんだ』と興味を持っていただけるようなギャラリーにしたいですね。
尼崎のお店では、基本、作家さんにはテーマはお願いしてなくて。この場所で『普段できないこと、試したいことをして遊んでください』って伝えてるんです。
作家さんの色合い、魅せ方が違って、店の雰囲気がガラッと変わって面白いです。
加古川にもこういう場所があるんだって知ってもらえたらなあって思います」
geckoのアクセスと駐車場
geckoは国道2号線が東加古川と土山の間でJR神戸線をまたぐ坂道の東側を降りたところにあります。
地図で見るとこのあたり。
駐車場は店の正面に1台分、その東側の塀の前に3台分あります。
取材を終えて
日が傾きはじめた頃からお話を伺い、気がつけばけっこうな時間が過ぎていました。店主のおっしゃった一番の商品は時間という言葉を実感するような取材でした。
geckoのInstagramやTwitterには新しいものが始まったときの、心躍るような雰囲気が漂っています。
ギャラリーの展示と一緒に少しずつ変わっていくお店を楽しみに、ぜひ足を運んでみてください。
次はキッシュも食べに行きたいと思っています♪
(文責:佐藤正巳)
※写真内の価格などは取材時点のものです。
店舗名 | 喫茶と画廊「CAFE gecko」 |
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住所 | 兵庫県加古川市平岡町土山1073-1(地図) |
公式サイト | 喫茶と画廊「CAFE gecko」、Instagram、Twitter |